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先進国=非農業国、途上国=農業国は正しいのか。

公開日: : 農業経済学

農業資源経済学汎論講義より。

結論は、先進国農業は補助金で成立しており、途上国農業は搾取で成立している。

ペティー・クラークの法則

William Petty 「政治算術」(1690)

Colin Clark 「経済進歩の諸条件」(1940)

→一国の経済成長とともに、産業に占める農業のシェアは低下する。

「経済成長」とは、一人当たり実質所得の傾向的増加。

実質:物価の上昇分を割り引いたもの。

所得:付加価値。年末年始の資源保存量を同一にした上で、消費できる全ての量

傾向的増加:トレンドとして(一時的に減ることはあっても)増加

農業のシェア:GDPで調べる方法と、労働人口で計る方法とがある。

 

ところが、貿易の構造でみると、穀物は先進国→途上国という流れになっている。

なぜか。

農業の生産性について考える。

労働生産性=Y/L=農業生産物/労働投入

Y/L=Y/A × A/L=土地生産性×土地装備率 (Aは農地面積)

途上国では、土地整備率が悪化しているため、農業の生産性が悪化している。

このため、貿易構造は先進国→途上国になっている。

 

なぜこうなるのか?

農業政策の違い。

先進国=補助される農業:実力以上に成長

途上国=課税される農業:実力が発揮できない

名目保護率(nominal rate of protection):国内価格ー国際価格。

これが先進国ではプラスなのに、途上国ではマイナス。このマイナス分が政府の歳入になっている。

 

なぜ途上国では農業に課税するのか?

1 食料品価格の抑制

途上国の政府は不安定なので、食料品価格の安定化が政権の生命線である。

 

2 輸入代替的工業化の原資の確保

農村で生まれた余剰を確保して、工業などへ振り向ける。産業構造を変えるため。

日本はこれをやりとげた。

あまりやりすぎると、農業が衰退し、原資の源泉が枯れてしまう。

日本は搾取をやりすぎず、一部は農業に還元したので成功した。


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