ものづくり補助金 昨年と比較

中小企業庁のものづくり補助金、予算額1020億円と大きな予算のため、例年人気が高いです。現在公募に入っており、徹夜ウイークが始まったという方も多いのではないかと思います。

業種は問わないので、農業の方でも使うことができます。

補助率は2/3、上限1000万円(一般型)です。

産地パワーアップ事業の予算の倍、産地パワーアップと違って個人で申請できる、書面による一発勝負ということで、チャレンジする方も多いでしょう。

ただ、昨年といろいろ異なる点がありますので、注意が必要です。

そこで、公募要領をもとに昨年と比較してみました。

1 補助金の名前
昨年:「ものづくり・商業・サービス革新補助金」
今年:「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」

★補助金の名前って、霞ヶ関文学ですから、意外とあなどれません。「新展開」に今回の投資をどうつなげるのかがポイントになりそうです。

2 目的
昨年:中小企業が取り組む、革新的な設備投資やサービス・試作品の開発を支援
今年:中小企業・小規模事業者が取り組む、革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善のための設備投資等を支援

★「小規模事業者」「生産プロセスの改善」が明記されました。これはつまり、そういう内容にしたら通りやすいという霞ヶ関文学なのかもしれません。

3 公募期間
昨年:H27.2.13〜H27.5.8(一次)
今年:H28.2.5〜H28.4.13
★公募期間が1ヶ月短くなっています

4 公募回数
昨年:2回
今年:「原則、公募は1回限りです」
採択は、6月中を目処となっています。

5 事業実施期間
昨年:H28.6.30まで
今年:H28.12.31まで(小規模型はH28.11.30まで)
★事業実施期間も、昨年は1年間だったのが、今年は実質半年未満となっています。

6 類型
昨年:「革新的サービス」「ものづくり技術」「共同設備投資」の3つ
「革新的サービス」に、一般型(上限1000万円)とコンパクト型(上限700万円)あり。
今年:「革新的サービス」「ものづくり技術」の2つ
それぞれに、一般型(上限1000万円)、小規模型(上限500万円)、高度生産性向上型(上限3000万円)がある。

7 人件費がなくなった
昨年:直接人件費が補助対象
今年:人件費は補助対象外

8 見積書、カタログ、パンフレットの添付について
昨年:不要
今年:必須ではないが、添付しておくと採択時に速やかに交付決定に向けた審査が可能
★採択されても、交付決定以降でないと補助対象になりません。
昨年は、交付決定が出るまでに数ヶ月かかる事例もありました。
今年は、事業期間も短いので、できる限り添付しておくことが望ましいです。

以上が、大きな相違点となります。

このほか、「一般型」「小規模型」「高度生産性向上型」それぞれについて
補助対象の内容が違いますので、注意が必要です。

申請書作成のポイントとしては、
「革新性」「一貫性」「実施可能性」「具体性」「社会貢献度」「経済効果」
「海外展開」といったところになると考えられます。


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