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TPPの真相

公開日: : 未分類, 農業コンサルタント

昨日、鈴木宣弘東大教授が熊本に来られ、講演をされましたので、聞きにいきました!

以下は、そのときのメモです。

TPPは、一部の大企業のためのルールなんだということが分かりました。

 

・全体の1%しかいない「今だけ、金だけ、自分だけ」しか見えない
 人々が国の将来を危うくしつつある。

<日豪EPA>
・日豪EPAでは国会決議を割り込んだ交渉結果となった(冷凍牛肉の
 関税38.5%を19.5%へ)。さらにTPPでは上乗せ譲歩(9%以下)が想定される。
 豚肉も482円/kgから50円/kgと大幅削減が見込まれる。
 
→日豪EPAがレッドラインと言っていたが、なし崩しにラインが後退している。

・オーストラリアの1戸当たり耕地面積は日本の2千倍もあり、到底太刀打ちできない。

・安倍総理は詳細が分からないままで「自身が最終決断する美学」を持っており、
 7年漂流していた日豪EPA交渉を復活させた。TPPも急展開する可能性がある。

<TPP>
・TPPは、米国の企業利益のために邪魔なものは命や健康を守る仕組みでも一切
 許さないというのが本質であり、農産物だけの問題ではない。

・アメリカの農産物は危険である。
 例)牛肉の成長ホルモン
   飼料添加物のラクトパミン(毒性が強く、中国ロシアですら禁止している)
   BSE

・「聖域」5品目は守ると言っているが、「守る」のは「関税撤廃の除外」であって、
 関税削減や無税枠の設定は守ると言っていないのも、ごまかしポイント。

・取引材料も残っていない。
 軽自動車の税金引き上げ、がん保険市場の引渡(郵便局でアフラックがん保険販売)、
 自由診療の拡大、BSE牛肉の輸入条件緩和など、次々と譲歩してしまった。
 これでは交渉にならない。

・TPP交渉の中枢は外務省と経産省であり、いずれもアメリカを向いている。
 農水省は交渉から外されてしまった。

・アメリカは食料は安い武器と位置づけている。酪農は公益事業と位置づけられており、
 手厚い補助金が出ている。他国も輸出補助金を使って海外に輸出している。
 なお、日本は輸出補助金はない。

・TPPの日本の唯一のメリットである自動車関税撤廃についても、アメリカは骨抜き
 にした。

・アメリカの人事は「回転ドア」。バイオメジャーのモンサント社の幹部が農業交渉官。
 バイオメジャーが交渉を牛耳っている。

・GM食品をラットに一生分与えるとガンになる。アメリカの政府幹部によれば、
 日本人が世界で最も多くGM食品を消費している。

・アメリカ内部では8割がTPPもFTAにも反対している。雇用が失われるため。

・アメリカ政府幹部は、韓米FTAを強化するのがTPPだと言っている。

・結局、TPPは巨大企業という1%の1%による1%のための協定(スティグリッツ教授)。

・今だに1.5%の一次産業のGDPを守るために98.5%を犠牲にするのかという議論があるが、
 たとえ1%だとしてもそれが消費者100%を支えている。
 また、農業3兆円の生産減少が全産業で13.6兆円の生産減少につながり、波及倍率4.6倍。

・食料は軍事・エネルギーと並んで国家存立の三本柱が世界の共通認識だが、日本では
 その認識が足りない。

・日本で畜産が行われているように見えても、餌をすべてアメリカから供給すれば、
 完全に日本をコントロールできるのであり、これを世界に広げていくのがアメリカの
 食料戦略。

・日本農業は、輸出補助金もゼロであり、野菜の関税は3%など平均関税率は12%で、
 EUの半分程度であり、低関税。
 また、日本の農業所得における補助金の割合は20%以下に対し、EUは農業所得の95%
 が補助金。

・安倍総理の農業所得倍増計画の中身は、99%の農家がつぶれても、1%の企業的農業の
 所得が倍になったら、それが所得倍増の達成だということではないか。

・園芸作物に特化したオランダは、不測の事態に国民にカロリーを供給できず、まねすべき
 ではない。

・ゼロ関税にして所得補償すればよいと言われるが、米の場合、関税ゼロにすると
 消費税2%分1.7兆円を毎年支出しないと生産を維持できず、現実的ではない。


・以上より、TPPに参加するということは、一握りの多国籍企業に有利なルールを受け入れる
 ということであり、日本が彼らの支配下に置かれるということ。莫大な資金があるから、
 政治家や役人は群がってTPPに参加しようとしているが、地域社会が崩壊し、命も健康も損ない、
 日本が滅びる可能性すらあるため、参加すべきでない。


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