イオン、農地バンク活用 H26.10.7日経

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高齢化で担い手がいなくなる農地に、大企業が農地バンクを経由して入ってくるという動きが今後増えて行くのだろうと思います。賛否両論ありますが。。

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イオンはコメの生産に参入する。まとめて借り上げた農地を意欲のある生産者に貸す政府の「農地バンク」を活用し、埼玉県羽生市で2015年から栽培を始める。小売り大手が農地バンクを使ってコメ生産に参入するのはイオンが初めて。企業による農地バンクの利用が広がれば、少子高齢化で担い手が不足している日本の農業の活性化につながる。

 政府は企業の農業参入促進を目指し、14年春から「農地中間管理機構(農地バンク)」を全国で稼働させている。耕作していない農地(耕作放棄地)や飛び地になっている農地を借り上げ、整備して貸し出すために14年度は300億円の予算を確保している。

 イオンは子会社の農業法人、イオンアグリ創造(千葉市)を通じ、年内に埼玉県の農地バンクと契約する。羽生市でまず11ヘクタールの水田を借り、埼玉県が開発したブランド米「彩のかがやき」を中心に栽培。15年秋は60トン前後の収穫を見込む。

 コメの生産では農産物の安全性に関する国際規格「グローバルGAP」を取得し、農薬などの使用を減らす特別栽培米を手掛けることも検討。収穫したコメは埼玉県内などにあるスーパーで販売する。農地の6割強を水田が占める羽生市は「農家の平均年齢が70歳になり、稲作の担い手の不足が深刻」(羽生市)。イオンが借りる水田の面積は5年後に100ヘクタールになる可能性がある。

 イオンは09年に農業に参入し、イオンアグリ創造は全国15カ所の合計230ヘクタールの農場で野菜や果物を生産している。羽生市で畑作と稲作の一体的に運営するモデルを確立し、ほかの地域でのコメの生産も検討する。

 政府は14年6月に閣議決定した農業の強化策に「農業の競争力を強化するために、農地の集積・集約化を推進する」と盛り込んだ。具体策として農地バンクの活用を掲げており、耕作放棄地を集約して大規模農家に貸し出し、コメ生産などの農業の国際競争力の向上につなげる考えだ。農業を成長分野ととらえる企業も多く、イオンが農地バンクを活用してコメ生産に参入すれば、農業改革の機運も高まりそうだ。

 ただ、農地バンクは制度が始まったばかりのため、東北地方や中国地方などの自治体では農地を借りたい事業者が相次いで名乗りを上げる一方、農地の貸し手が見つからない状況が起きているという。農林水産省は農地バンクが貸し出す農地が不足する場合に備えるため、耕作放棄地の固定資産税を現行水準から引き上げるなどして、農地の貸し出しを促す。


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