債権回収物語vol.14

vol.13より続く。
債務者と面談ができるようになったとします。
何をヒヤリングすればよいのかというと、以下のような内容となります。
・事業内容(何を、どのくらいの面積で作っているのか)
・借入後のできごと
・家族構成
・家族の収入、家計費はいくらか
・出荷先、仕入先はどこか
・売上、利益の金額
そして、これが一番大事なのですが、
・なぜ返済できなくなったのか
といったところではないでしょうか。
このあたりを、最初のときに聞いておくと、その後の管理行動が取りやすくなります。
案外落としがちなのが、家族構成ではないかと思います。
奥さんは何をしているのか。
子どもさんは何人いて、何年生なのか。どこの学校に通っているのか。
ご両親も同居しているのか。
など、どうでもいいようなことですが、意外と大事だと思います。
これによって、生活費がどれくらいか分かるからです。
また、奥さんがパートに出ていれば、パート代も聞きます。
家族全体の収入と支出を比べてみて、返せる可能性があるかどうかを探っていきます。
よくよく聞いていくと、実は離婚していた、とか、弟の保証かぶりがあったとか、両親の病気で医療費がかさんでるとか、いろいろな事情が見えてきます。
そのなかで、一番妥当な回収額を探ります。
一方で、貸してる側の都合もあるわけです。
年間でこれくらい返してもらわないと説明がつかないという金額のラインがあります。
それを超えればいいわけですが、そこまで達しない場合が多い。
そうすると、これはもう保証人にお願いせざるをえないですね。と話を持っていきます。
すると、たいてい「それは待ってくれ」と言ってきます。
ここで、こちら側の落としどころとなる金額を伝えることになります。
つまり、面談する前にシナリオができている必要があります。
こういえば、ああいう、ああいったら、こう返す、で、今日はここまで確保する。
というように頭のなかでストーリーをこしらえてから面談に望む。
そうでないと、想定外の発言があったときにパニックになってしまいます。
そのシナリオも、まず相手の情報がなければ作れません。
ですので、まず最初の面談のときに、先ほどのような内容をヒヤリングしておく必要があります。
続く。
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