債権回収物語vol1

債権回収

「債権回収 熊本」で検索されている方が多いようなので、これから、「債権回収物語」を始めたいと思います。

実体験をベースにいろいろなエピソードをミックスしながら小説風に書くことにします。守秘義務の観点から、必ずしも事実と一致しないこと、一部デフォルメしていることをご了承ください。

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銀行の秋田支店に赴任して2年目の冬だった。それまで融資の営業と審査を担当していた。

秋田の冬は寒い。いつも2週間ほど休みを取って、鹿児島の実家で静養することにしていた。

そして、年明けに職場に戻ると、私の席がなくなっていた。

「?」

呆然と立ち尽くす私のそばに、1年上の先輩がよってきた。

「おまえの席はあっちになった」

あっちを見つめた。「あっち」は管理担当と呼ばれる部署だった。

いつも怒号がとびかっていた。「てめえ、自殺したいなら自殺すればいいんだよ!」と叫ぶ人もいた。ついに来たか。

それから間もなくして、支店長から呼び出しがかかった。

「不良債権の処理を今年は相当やらなければならない。管理課も人が足りない。そこで、営業課から2名、兼務させることにした。だいじょうぶ、君ならできる」

何が大丈夫なのか。

もう一人一緒に兼務になった人は、

「おれはイベント関係で忙しいんだよ、不良債権関係は君がやってくれ」

とのことだった。その人は東京支店で管理課を経験しており、いつも面白いエピソードを語ってくれた。

まあ、仕方がない。薄いマニュアルを数冊渡されて、何をどうやるのか知るところから始まった。

(続く)