JA柏崎の担い手経営コンサルティング内容
H29.8.21の日本農業新聞に、新潟県のJA柏崎の担い手への経営コンサルティング事業が紹介されています。地域農業の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC)による「農業者所得20%アップ2020」活動を展開しています。
【内容のポイント】
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・最初のポイントは、経営のベースとなる水稲。水稲の収量が不安定だと、経営も安定しない。
・経営規模が急に大きくなると、注意が行き届かなくなりがちな肥培管理や雑草防除など基本技術の見直しを促す。
・追肥はJAが連携して生育調査。調査結果は水田に看板を設置して周知する。
・収益性向上のため園芸作物の導入を提案(ここでは、エダマメとタマネギ)。
・全農と連携し、機械化一貫体系に必要な農機を貸し出す事業を実施。
・エダマメの調製、タマネギの乾燥はJAが実施。
・費用面では、農機・施設の投資が過剰になっていないか確認。
・あわせて生産コスト低減に受け、安価な肥料・農薬を提案。
・重要なのは「担い手が自分で計画を作って実行し、評価・改善をすること。自立的に発展できるよう支えたい」
・(農)まつだ生産組合は、経営診断の結果、水稲の収量増を目指すことからはじめた。改善点を数字で示すことで納得感を得られている。
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【経営へのヒント】
流れとしては、経営診断(財務診断含む)→収量アップ→コスト削減→利益拡大という感じです。
むろん、売上は、
単収×単価×面積
ですから、収量を変えずに単価を上げる、あるいはいずれも変えずに規模を増やすという選択肢もありえますが、経営診断の結果をもとに考えるべきところです。
重要なことは、農業経営者自身が計画(PLAN)→実行(DO)→評価改善(SEE)のサイクルを回せるようになることだという指摘には同意します。