【TOPIC】中国の食料節約行動計画

R3.12.19の日本農業新聞に中国の食料節約行動計画が掲載されていました。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年11月1日によると(今はリンクがないようですが)、中共中央弁公庁と国務院弁公庁が交付した「食糧節約行動案」というもののようです。

中共中央弁公庁は、中国共産党中央委員会に直属する事務機関で、以前は中央秘書庁とも言われていたそうです。温家宝首相も江沢民時代にここの主任でした(コトバンク)。

国務院弁公庁は、国務院が国の最高権力機関の執行機関及び最高行政機関ということで、その事務機関です。

さて、その日本農業新聞の記事(農中総研理事研究員阮蔚 ワールド・ビュー)によると、

飼料用穀物の削減とフードロス問題を同時解決するのが狙い。20年に史上最高レベルの豊作にもかかわらず、1億トン以上の大豆と1100万トン以上のトウモロコシを輸入せざるを得ない課題が背景にある。

(中略)大豆かすのもととなる大豆輸入は、ブラジルと米国に集中し、米中対立の激化とともに供給不安が浮上、食料安保の最大懸念は動物資料の安定供給となっている。

そのため、大豆かすの使用削減に力を注ぐ。大豆かすの代わりに菜種かすや綿実かすなどとともにアミノ酸を添加する、いわゆるアミノ酸バランスを考慮した低タンパク質飼料の推進だ。(中略)低タンパク質飼料は、養豚成績の維持と飼料節約の両立を可能にする。また、高タンパク質飼料の消化不良による窒素化合物などの過剰排出を防ぎ、悪臭や地下水汚染などの環境汚染リスクも減らせる。

政府は18年、養豚、養鶏の飼料のタンパク質基準を1~1.5ポイント引き下げ、代わりに5,6種類のアミノ酸を添加する政策を始めた。

(中略)中国最大の養豚企業である牧原は、低タンパク質飼料を使い、飼料における大豆かすの利用率を9.8%と全国平均(17.7%)より大幅に引き下げた。(中略)昨年の出荷頭数は、日本全体を上回る1812万頭。1頭当たり28元(470円)、総計80億円以上の飼料費用を節約した。」

R3.12.19日本農業新聞 農中総研理事研究員阮蔚 ワールド・ビュー

とのことです。

いろいろ論文を見てみると、確かに、低タンパク質飼料によって窒素排泄量を減らせることが分かっています。豚については、熊本県農業研究センターでも研究がなされていました。肉用牛についても効果があるようです。

(農研機構 令和3年度畜産環境シンポジウム「肥育牛のアミノ酸バランス飼料の給与事例紹介」)

アミノ酸には桶の理論というのがあるそうで、最も不足するアミノ酸の分までしかタンパク質が作られない

そのため、余っている部分のアミノ酸については、余剰となり、N2O(亜酸化窒素)となって排出されてしまう、という理屈です。

飼料価格は高騰してきていますので、 阮蔚の指摘されるとおり「ぜひ、日本も注目してほしい」ですね。

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